スマートフォンは登場から10年近くが経過しましたが、販売直後にはキーボードがついていたり、ガラケーとスマホの合いの子のような機種などバリエーションが豊富でした。
しかしAppleのiPhoneの登場で状況は一変し、ストレートタイプで全体がタッチパネルの機種がスマートフォンのスタンダードタイプとして確立しました。
今現在ではスマートフォンと言えばほぼすべての機種がこのタイプで、新機種が出てきても画面の大きさやスペック、ツインカメラなどで差別化をしていますが、目立って大きな違いはないように見えます。
しかし近年は日本でもMVNOの格安SIMが普及してきたことで、SIMフリースマホが数多く販売されるようになり、海外製のスマートフォンも増えてきました。
それに加えて2016年〜2017年にかけて、SIMフリースマホの新機種に面白い機種が現れてきたのです。今回はそんなちょっとマニアックなSIMフリースマホを3機種ご紹介しましょう。
モトローラ復活の証 合体スマホ「Moto Z」
モトローラはアメリカのスマートフォンメーカーで、現在はレノボの傘下でブランドを存続させていますが、そんなモトローラが気合を入れて送り出した機種が「Moto Z」「Moto Z Play」の2機種です。
この2機種は2016年中旬に発売された機種ですが、Android 6に加えてMoto Zはクアッドコアプロセッサを搭載したミドルスペックモデル、上級機種のMoto Z Playはオクタコアのハイエンドモデルとなっています。
メモリはMoto Zは4GB、Moto Z Playは3GBで逆になりますが、カメラはMoto Z Playのほうがスペックが高く1600万画素を誇っています。
そしてこの2機種の最大の特徴と言えるのが、「Moto Mods」と呼ばれる専用のパーツを合体させることで、スマートフォンに新たな機能を付け加えることが出来る点です。Moto Z、Moto Z Playの背面にはMoto Modsを接続するための端子が付いており、Moto Modsをマグネットで貼り付けることで接続させます。
その為スマホの背面はシンプルなデザインとなっていますが、背面をおしゃれにするMoto Modsなども用意されています。Moto Modsは2017年3月現在で次のようなアイテムが発売されていますが、今後もMoto Modsは増えていく予定です。
- JBL SoundBoost Speaker:大迫力のステレオサウンドをスマホに付与するスピーカーModで、追加バッテリーも搭載されていて、高音質の音楽が楽しめます。
- Moto Insta-Share Projector:なんとスマートフォン用のプロジェクタModです。スマホの画面をホームシアターのように映し出すことができ、最大70インチ相当の画面を楽しめます。
- Hasselblad True Zoom:光学10倍ズームを搭載したデジタルカメラModsです。スマホではデジタルズームしか使えず不満も多かったかと思いますがそれを補うことができるModで、大型のレンズも搭載されているのでスマホがデジカメに早変わりするわけです。
- Incipio offGRID Power Pack:追加バッテリーModで、2220mAhを追加することができます。しかも無接点充電に対応しており、モバイルバッテリーが不要となる優れものです。
- Moto Style Shell:背面をステキにドレスアップする背面カバーModです。カラフルなだけではなく、木目調やカーボン調など、一風変わったデザインのカバーを装着できます。Moto Modsを積極的に使わなくても、このカバーだけ購入するのも手です。
Moto Z、Moto Z PlayとMoto Modsは同時購入がお得
この2機種はMVNOの格安SIMプロバイダでは、格安SIMと同時販売していません。その為手に入れるにはこの機種の販売代理店であるシネックスインフォティック株式会社から購入するか、Amazonなどの通販を活用します。
シネックスインフォティックではMoto Z、Moto Z PlayとMoto Modsの同時購入キャンペーンを実施しており、このキャンペーンを活用することで同時購入による割引を受けられます。
また2017年2月まででいったん打ち切られましたが、Amazonでも同様のキャンペーンを実施しており、同時購入で「Moto Z」が8640円、「Moto Z Play」が6480円の割引となりました。今後も同様のキャンペーンが行われる可能性は高いので、要チェックです。
ついに登場キーボードスマホ「Blackberry KEYone」
Blackberryもモトローラと同じくアメリカのスマートフォンメーカーですが、スマートフォンの黎明期から販売しており、一時期は独自OSによるBlackberryシリーズを展開してきました。
Blackberryは初期からハードウェアキーボードを搭載したスマホを数多く生み出してきましたが、近年はフルタッチパネルのスマートフォンに押され、ラインナップにはわずか1機種だけキーボード付きを残すのみとなっていました。
しかしそんなBlackberryが久々に販売するのが、ハードウェアキーボード付きスマホ「Blackberry KEYone」です。以前からMercuryの開発名でうわさされていた同機種ですが、2017年2月に正式発表されKEYoneの名前で4月に販売予定となりました。
この機種の最大の特徴はなんといってもハードウェアキーボードで、4.5インチのタッチパネルの下に4段のキーボードを備えています。キーボードはQWERTY配列を基本にしており、パソコンと同じ入力感覚で使える為、慣れれば非常に素早いタイピングが可能です。(筆者もこのタイプを愛用しています)
またスペックもミドル〜ハイエンドの間を誇っており、オクタコアプロセッサに3GBメモリとまずまずのスペックを持っています。
またOSは最新のAndroid 7.1 Nougatを搭載しており、スペック、OSとも現在の最新モデルと遜色ありません。アメリカのプロバイダやヨーロッパのプロバイダ向けに販売される予定で、現時点で日本の格安SIMプロバイダ等からは販売予定はありませんが、電波のバンドはDOCOMOのLTEをつかめるので日本でも使える見込みです。
当然SIMフリーなので、MVNOの格安SIMを入れて運用することができます。
真の着せ替えスマホ 「NuAns NEO [Reloaded]」
今までも着せ替えスマホと銘打ったカバー変更ができるスマホはいくつか出ていましたが、この機種こそ真の着せ替えスマホと言える一台です。
この「NuAns NEO [Reloaded]」は正真正銘の国産スマホで、形こそオーソドックスな全面タッチパネルのスマートフォンですが側面と背面を覆うパネルを着せ替えさせることができるのが最大の特徴です。
このパネルは上下2分割構造となっており、上下とも違うデザインのカバーを組み合わせることができるのですが、そのカバーはデザインやカラーだけではなく素材が豊富という今までにないコンセプトです。
カバーの素材はナチュラルウッド、人工皮革のウルトラスエード、デニム生地、コルクなどの柔らかく手触りの良い天然素材から、なんとイタリアで開発されたシート状の本物の石を使った素材など、非常に面白いラインナップとなっています。
それ以外にもカラフルなプラスティック素材も何種類もあり、上側をウッド、下側をオレンジのプラスティックにするなど、多種多様な組み合わせが選べます。
OSは最新のAndroid 7を搭載しており、スマホ自体のスペックはオクタコア、3GBメモリとミドルレンジクラスにとどまっていますが、SIMフリースマホにもかかわらずおサイフケータイなどの日本独自のサービスが使えるのがうれしいですね。
なおこの機種は現時点ではMVNOでの格安SIMとの同時販売はアナウンスされていませんが、以前同機種にWindows10を組み合わせたスマホをU-mobileで販売していましたので、今後も販売されることに期待できそうです。